工事不要のインターネット回線であるモバイル回線は、申し込み後すぐにインターネット環境を手に入れることができるため、便利です。それに対し、光回線などに代表される固定回線は、有線でつなぐため工事が必須となり、申し込みを行ってからインターネットが開通するまでに数ヶ月かかってしまうこともあります。
この記事では、賃貸マンションにお住まいでインターネットの工事が難しいという人に向けて、固定回線とモバイル回線の違いや、オススメのWiFiルーター、契約時の注意点やポイントについて解説します。
マンションに光回線が未導入なら工事不要のインターネット回線がオススメ!
お住まいのマンションに光回線が未導入の場合は、工事不要のインターネット回線がオススメです。なぜなら、光回線は有線でインターネット回線をつなぐため、導入するためには工事を行う必要があり、工事の許可を得たり、工事の立ち会いを行ったり、工事費用の支払いが発生するなど時間や労力など初期投資が必要になるからです。
その一方で、無線でインターネットをつなげるモバイル回線であれば工事不要のため、初期投資を抑えることができます。一般的には月額利用料金も固定回線より安い傾向にあり、引っ越しを行う際に面倒な手続きを行う必要もありません。
工事不要のインターネット回線は2種類
工事不要のインターネット回線であるモバイル回線には、大きく分けてモバイルルーターとホームルーターの2種類があります。
モバイルルーターは小型で持ち歩き可能ですから、スマホでのインターネット利用が多い人にオススメです。
一方のホームルーターは、家に設置して使用する前提ですので持ち歩きはできませんが、モバイルルーターに比べて、通信速度が安定しやすいというメリットがあります。家でゆっくり動画などを楽しみたいという人にオススメです。
オススメのモバイルルーター
まずは人気のWiMAXをご紹介します。ギガ放題プランでの契約であれば、月間データ量が制限なく、動画などをたっぷり楽しみたいという人も安心です。最新機種であるW06の最大通信速度は下り1.2Gbpsで、快適にインターネットを楽しめます。プロバイダはさまざまな会社を選べますので、各社のサービスを比較して契約できます。オススメのプロバイダの一つである「Broad WiMAX」の料金は、契約後1~2ヶ月は月額2,726円(税抜)、3~24ヶ月は3,411円(税抜)となっています。
もう一つのオススメである「どんなときもWiFi」は、月間データ量が無制限で、どれだけデータ量が発生しても速度制限がかからないという特徴があります。動画やゲームなど、家でも出先でもたっぷりと楽しみたいという人にオススメです。どんなときもWiFiの通信速度は、下り最大1.5Gbpsの高速通信となっています。ソフトバンク、au、ドコモの回線から最適な回線を自動選択してネットワークにつながるため、通信も安定しています。海外でも利用可能ですので、旅行や出張が多い人にもオススメです。
オススメのホームルーター
ホームルーターのオススメはなんといってもWiMAXです。さまざまなプロバイダが取り扱っていますので、多くのプランの中から、最適なものを選ぶことができます。スペックは、最新モデルであるSpeed Wi-Fi HOME LO2ですと、下りの通信速度が最大1.0Gbpsです。ギガ放題プランを選択すると、月間のデータ量が無制限になるので、家族みんなで安心してインターネットを楽しめます。ただし、3日間で10Gbps以上のデータ通信量が発生しますと、通信制限の対象となり、通信速度が最大1Mbpsにまで制限されます。
Broad WiMAXで契約した場合の料金は、1~2ヶ月は月額2,726円(税抜)、3~24ヶ月は3,411円(税抜)です。
工事不要インターネット回線の注意すべき点
工事不要というのは大きなメリットですが、注意しておくべきポイントが3つあります。それは「速度制限がかかる可能性」と「通信の安定性」、そして「対象エリア」です。
速度制限がかかる可能性がある
モバイル回線は、通信量によって速度制限がかかる可能性があります。WiMAXのギガ放題プランでは、3日間で10GB以上を利用しますと、翌日18時頃から翌々日2時頃まで、通信速度が1Mbpsに制限されます。10GBのデータ量の具体例をあげるとすれば、標準画質のYouTubeを30時間以上見続けるくらいの通信量です。つまり、普通の使い方であれば、速度制限の対象とはならないのでご安心ください。ただし、仕事で大量のデータをやり取りしたいという場合には、注意が必要です。
なお、WiMAXには携帯電話の通信を利用し、安定した通信を行えるハイスピードプラスエリアモードがありますが、これを利用する際にも注意が必要です。ハイスピードプラスエリアモードでは「月間」で7GBという制限があり、それを超えてしまいますと、速度制限の対象となってしまうのです。月間7GBは普通に動画を楽しんでいるだけで超えてしまう可能性があるデータ量です。ハイスピードプラスエリアモードはいざというときのための通信手段として、日常ではハイスピードモードをご利用ください。
通信速度が不安定
モバイル回線は無線でインターネットをつないでいるため、有線で直接インターネット回線をつないでいる固定回線に比べると通信速度が不安定になりがち。あくまでも「光回線と比較した場合」という話ではありますが、仕事上どうしてもネットワークにつながっている必要があるという人はご注意ください。
エリア外という可能性も
モバイル回線の最大の問題は、「エリアが限定的である」ということです。随時利用可能エリアが拡大されているとはいえ、地方にはまだまだエリア外が存在しています。ご自身のお住まいが対象エリアに含まれているのか、まずはチェックしてみてください。
貸主に相談して光回線を引き込むという手段も
賃貸にお住まいで、安定したインターネット回線が欲しいという場合、賃主に相談して、光回線を引き込むという方法もあります。ただし穴あけ工事の必要があることなどをしっかりと説明し、合意を得る必要があります。
なお、マンションタイプの契約には最低契約者数が設定されていることが多いため、一人だけで契約する場合には、個人契約が現実的といえます。
NURO光の「NURO光 マンションミニ」
高速のインターネット回線のNURO光 マンションミニは、集合住宅向けプランの「NURO光 for マンション」(いわゆるマンションタイプ)よりも申し込み条件が緩和されており、個別に加入するタイプのため比較的入りやすいプランとなっています。
<NURO光 マンションミニの詳細>
プラン名 | NURO光 G2V |
通信速度 | 下り最大 2Gbps |
料金 | 4,743円 |
開通期間 | 1~2ヶ月程度 |
5階建て以下のマンションにお住まいであれば、高速のインターネット回線であるNURO光 10Gs/5Gsの契約も可能です。ただし、対応エリアが限られていますので、まずはお住まいのエリアの対応状況をお調べください。
auひかりの「auひかり ホーム」
auの光回線には集合住宅向けプランとして「auひかりマンション」がありますが、建物内にすでにauひかりの設備があることが契約条件です。それをクリアできない場合には戸建てプランである「auひかりホーム」を契約しましょう。料金や条件などは以下のようになっています。
プラン名 | ずっとギガ得プラン |
通信速度 | 下り最大 1Gbps |
料金 | 5,100円 |
開通期間 | 1~2ヶ月程度 |
申し込み条件 | auホームが提供できるエリアのみ |
3階建て以下のマンションであれば、超高速サービスであるauひかりホーム10ギガ・5ギガも契約可能です。
まとめ
賃貸マンションで、インターネット回線の工事ができない人に向けて、工事不要のインターネット回線についてご紹介してきました。WiMAXなどのモバイルルーターやホームルーターを使えば、面倒な工事への立ち合いなども必要なく、すぐにでもインターネット回線が手に入ります。それらを上手に活用して、ご自身に最適なプランで、ぜひ快適なインターネット環境を手に入れてください。
安定したネットワーク環境が欲しいという場合には、賃主さんへ話をしてみるのもオススメです。