2020年3月3日、楽天モバイル株式会社は、携帯キャリアサービスにおいて月々の料金が2,980円で、楽天回線エリア内のデータ通信が無制限で利用可能となる「Rakuten UN-LIMIT」(読み:ラクテン アンリミット)を発表しました。
データ通信が使い放題で月額2,980円という大手キャリアよりもおトクに見えるサービス。しかしそこには注意点がありました。注意点もあわせてサービス内容を解説いたします。
サービス開始時期
新規契約の場合
窓口 | 受付 | 商品配送 |
---|---|---|
オンライン | 3月3日(火)16時より | 4月8日(水)以降、順次 |
店舗 | 3月4日(水)より4月7日(火)まで |
MNPによる契約(他社から乗り換え)の場合
窓口 | 受付 |
---|---|
オンライン | 4月8日(水)より |
店舗 |
MVNOサービスの「楽天モバイル」契約者、「無料サポータープログラム」利用者の場合
窓口 | 受付 |
---|---|
「my 楽天モバイル」または「メンバーズステーション」 | 4月8日(水)以降 |
また、MVNOサービス 旧「楽天モバイル」は 4月7日(火)をもって新規契約の受付を終了となりますが、サービスの提供は当面継続するとのことです。
Rakuten UN-LIMITとは
楽天モバイルが今回発表したプランは1つのみ。大手キャリアでは様々なプランを展開しており、分かりにくいということで、楽天モバイルは1つのプランで勝負にでます。
縛りなし
Rakuten UN-LIMITは、最低利用期間なし、契約解除料なし、SIMロックなしと縛りなしプランとなります。
いつでも他社への乗り換え、解約自由。違約金もかかりません。SIMロックもないため、端末も自由です。
プラン内容
月額基本料金 | 2,980円 |
---|---|
データ通信 | 無制限※1 |
音声通話 | 無料※2 |
SMS | 無料※2 |
※印に注目です。
※1 楽天回線として提供する基地局の電波をご利用した場合に限ります。パートナー回線エリアにおいてはデータ容量それぞれ1カ月2GB→5GB(2020年4月8日に増量が発表されました)まで。パートナー回線エリアのデータ容量を超えた場合、パートナー回線エリアでの通信速度が最大128kbps→1Mbps (2020年4月8日に増量が発表されました) に制限されます。残データ容量は翌月に繰り越されません。
※2 「Rakuten Link」アプリを利用することで、通話とSMSを、無制限に利用することができます。「Rakuten Link」アプリを利用しない場合は、通話で20円/30秒の通話料が、SMS送信で3円/70文字(全角)の通信料かかります。
表にするとこういうことです。
月額基本料金 | 2,980円 | ||
---|---|---|---|
データ通信 | 楽天回線エリア | パートナー回線エリア | |
無制限 | 1カ月5GBまで | ||
音声通話 | 「Rakuten Link」アプリを利用 | 無料 | |
通常通話 | 20円/30秒 | ||
SMS | 「Rakuten Link」アプリを利用 | 無料 | |
通常送信 | 3円/70文字(全角) |
パートナー回線エリアとは?
携帯キャリアは日本全国に基地局を設け、そこから電波を送って通信しています。もちろん数が多ければ多いほど安定して通信ができます。大手3キャリアは約20万ヶ所設置していますが、楽天モバイルの基地局まだ数千ほど。日本全国カバーしきれていません。
そこで、楽天は自社のカバーエリアがある程度広がるまでは、au(KDDI)の電波を借りることになりました。
パートナー回線エリアとは楽天ではカバーしきれないエリアでのau電波エリアということになります。
そのためサービススタート直後でも圏外だった。なんて心配もないかもしれません。
データチャージについて
パートナー回線エリアにおいて、1か月あたり2GB以上通信をした場合、速度制限がかかりますが、データチャージすることで、速度制限を回避できます。
データ容量の有効期限は31日間です。
データチャージ | |
---|---|
追加データ量 | 料金 |
1GB | 500円 |
2GB | 1,000円 |
3GB | 1,500円 |
4GB | 2,000円 |
5GB | 2,500円 |
海外でも利用できる
Rakuten UN-LIMITでは、海外66の国と地域でも利用可能です。
「Rakuten Link」アプリを利用すれば海外から日本への通話無料となります。
データ通信 | 海外パートナー回線エリア | |
---|---|---|
1カ月2GBまで | ||
音声通話 | 「Rakuten Link」アプリを利用 | 海外から日本への通話無料 その他の国・地域別へは従量課金 |
通常通話 | その他の国・地域別従量課金 | |
SMS | 「Rakuten Link」アプリを利用 | 海外から日本への送信無料 その他の国・地域へは100円/70文字(全角) |
通常通信 | 100円/70文字(全角) |
オプションサービ「国際通話かけ放題」
国際通話が多い方向けのオプションサービスとして、月々980円で日本から海外への通話と海外間の通話がかけ放題となる「国際通話かけ放題」も提供されます。
キャンペーンについて
楽天モバイルでは今回の新プラン開始に伴いキャンペーンを用意しています。
プラン料金1年間無料キャンペーン
300万名を対象に、プラン料金2,980円を1年間無料とするキャンペーンを実施します。
※1 お1人様1回線1度のみ。製品代、事務手数料、オプション料、通話料等は別費用。先行申込は新規のみ対象。※2 増減の可能性あり。
事務手数料3,300円(税込)分ポイントプレゼントキャンペーン
300万名を対象に、開通月の翌月末までに「Rakuten Link」の初回アクティベーション(SMS認証の完了)をした場合、「楽天ポイント」3,300ポイントをプレゼント。なお、「無料サポータープログラム」の参加者は、本キャンペーンの対象外となります。
オンライン契約で3,000ポイントプレゼントキャンペーン
3月3日(火)から6月30日(火)の期間中、オンラインより本プランへ新規契約し、「Rakuten Link」の初回アクティベーション(SMS認証の完了)をした場合、「楽天ポイント」3,000ポイントをプレゼント。
SPU(スーパーポイントアッププログラム)
Rakuten UN-LIMIT 契約者は、無料期間を含む利用期間中は「SPU」における「楽天市場」の購入金額に対して+1倍の対象となります。
楽天市場でよくお買い物をされる方には嬉しいですね。
Rakuten UN-LIMIT は実質LIMITED?
ドコモ、au、ソフトバンクといった大手3キャリアと比較するとシンプルなプランとなっていますが、注意点もあります。
データ通信無制限(UN-LIMIT)と謳っていますが、あくまでも楽天回線エリアないで通信した場合です。楽天回線エリア外での通信はパートナー回線エリア(au回線)での通信となり、その場合の通信は月間2GBまで。
楽天は順次自社基地局を増加させ、楽天回線エリアを拡大していく予定ですが、現時点ではパートナー回線に頼ることが多くなりそうです。
楽天回線のエリア
楽天回線のエリアを見てみると以下の通りです。濃いピンクが楽天回線のエリアです。現時点では以下のみです。
今後エリア拡大はされるでしょうが、現状では無制限エリアは都心部の一部となります。また、地下鉄や室内での状況も使ってみないとわかりません。
ユーザー側で接続回線を選ぶこともできず、常時どの接続か確認できないため、どのタイミングでパートナー回線になったか判別できません。楽天では専用アプリで楽天回線で接続しているか、パートナー回線で接続しているかわかるようになっているそうですが、毎回アプリを見るわけにもいきません。
つまり実質的には月間2GBの制限あり(LIMITED)で月額2,980円と思っていた方がいかもしれません。
楽天回線エリアが早期拡大されることを期待しましょう。
まとめ
楽天モバイルの本格的な自社回線を利用した「Rakuten UN-LIMIT」は、2,980円の完全使い放題プランだが、適用される楽天回線エリアがまだまだ狭いことから、実質的には2GB上限と思って利用した方がいい。
今なら、300万名まで1年間月額料金が無料となるため、2GBプランが1年間無料で使えると考える方が良いかもしれません。試してみて自分に合わないと思ったら、解約もありでしょう。縛りはありませんので。
興味がある方は試してみてはいかがでしょうか。
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